菅政権も末期か?

 最近の菅首相の表情の冴えないこと。

 小沢にも強く言えない。中国にも弱腰。閣僚にはバックに官僚が付いているが、自分には情報が入らず孤独な首相。
 それにしても柳田法相の発言は何だ。11月14日に広島市での就任挨拶で「法務大臣はいいですよね。二つ覚えておけばいいんですから。『個別の事案についてはお答えを差し控えます』。これはいい文句ですよ。分からなかったらこれを言う。これでだいぶ切り抜けてきました。あとは『法と証拠に基づいて適切にやっている』と。この二つです。何回使ったことか」「一方で菅内閣の評判が大変悪い私もそう感じざるを得ない。・・・・・・」

 柳田は自分で法務関係の業務はこれまで全くやっていないと言っている。なぜ民主党はこういう人事を行うのか?非常に不透明な人事であるし、これを辞めさせきらない民主党の常識の無さ。もう民主党の存在意義は全く無くなった。そもそも小沢のような前時代的な存在を抱え込んでいること自体が駄目である。また、官僚を諸悪の根源のようなことを言うが、民主党の言う“政治主導”という考えも危険思想である。民主党のようなバラバラの主張の寄せ集め集団に政治主導ができる訳が無いし、できたとしても時の政権が勝手に憲法や法律の解釈をころころ変えたら日本の国際信用はなくなるし、日本自体が暴走する危険性もある。政治主導で議員が官僚を使えるだけの能力があるならよいが、今の民主党議員にそれだけの力量が無いことは明確であろう。

 柳田は東大卒か。1回中退して寿司か何かの修行をしたようだが、こういう低俗非常識人間が法務大臣を務める日本とは、おめでたい国である。緊張感も何も無い国である。こういう人間を選んだ選挙民の常識も疑われる。普通の常識があれば、こういう発言は絶対にしないだろう。民主党は、辞めさせないのだから、後は自分から辞めるのを待つだけか。民主党が柳田を辞めさせないということは、民主党がそういういい加減なことを肯定していることになる。即ち、柳田の非常識さ=民主党の常識。そう理解していい訳だ。

 尖閣諸島沖の中国漁船衝突の映像を流出させた海上保安官は逮捕見送りとなった。これについては、多くの国民から「犯人探しはしないで」とか、犯人擁護の意見が多かったらしいが、日本国民も馬鹿になったと思う。個々の国家公務員が、国民が望むからと言って統率を破って、勝手に国民に良かれと思うことをやり始めたらどうなるのか。犯人の海上保安官は、「政治的主張や私利私欲に基づくものではなく、広く一人でも多くの人に遠く離れた日本の海での出来事を見てもらい、一人ひとりが考え判断し行動して欲しかった」とコメントしている。その心情は非常に良く分かるが、やったことは国家公務員としての統率を乱した行為で厳しく処分すべきと思う。

 千谷官房長官が、「自衛隊は暴力装置」と発言して問題になった。中途半端でいい加減な発言である。発言するならはっきりと「自衛隊は殺人装置」と発言すべきである。この発言のどこがまずいかと言うと、自衛隊を統率する側の人間が自衛隊を否定したことである。民主党が自衛隊を否定するのなら潰せばよいし、潰さないのならこのような発言を絶対にすべきではない。中国や北朝鮮が日本の周りでやりたい放題暴れまわっている時にどうするつもりか。民主党の悪い所は、個々人の主張と党の主張がばらばらであることである。自民党もそういう面はあったが、最終的には党の主張は明確であった。民主党は鳩山総理の発言が小沢の一言で覆されたり、党としての体裁もなしていない。事業仕分けでは、民主党議員同士が遣り合っている。事業仕分けでやりあう前に民主党内の意見を統一して行動しろと言いたい。分裂しているではないか。近い内に解党か?そういう力も無いだろうが。

 菅総理の顔を見ているとこの政権ももう長くないと感じる。行き詰っている。

(2010年11月21日 記)

TOPページに戻る